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アンプ出力もさほど不要ですし、ヘッドホンジャックも省きました。
全回路図です。
主な機能は個別に記載するとして、ここでは共通的な部分をいくつか。。
まず電源ですが、eneloop 7本で8.4Vです。
中途半端ですが、アンプの電圧を確保するためと、AMラジオのバリキャップの電圧を確保
するためというのが主な理由です。
ACアダプタは、eneloop を充電するために12Vを使用します。
全部で6個のシリーズレギュレターを使い、5系統の電源を供給しています。
	ノイズ対策としてアナログ電源とデジタル電源は分離しました。基板のパターンや配線も
	出来る限り分離されるようにしました。これは基本ですね。
	しかし、電源を分離しただけでは抑えられないレベルのノイズもあります。
	特に、SDカードとWiFiモジュールは消費電流が大きく、スパイクがノイズになりやすいので、
	470uH のインダクタと 47uF 積セラ(チップ)を使ったフィルタをかませています。
	電源ON/OFF制御は、組込みでよく用いられるラッチアップ方式にしました。
	プッシュSWを押すと、PICのプログラムからポートをHIにして、SWが離されてもONを維持
	するようにします。その後、電源SWが押された場合、ポートをLOにして電断します。
	この方式の問題の一つは、もしソフトの不具合やノイズなどで、CPUが暴走したりした場合
	電源が切れなくなってしまうという点です。
	電池がすぐに外せれば良いのですが、本作では中に入れてフタをネジ止めしてしまうので
	念のため、2秒間隔のWDTを有効にしています。
	また、PICに電源が投入されていない時に電圧がかかるラインがあります。電源OFF状態
	のPICの端子は、対GND間で1KΩ弱の低い抵抗値になるピンが多いようです。
	電流が流れてしまいますので、念のため保護抵抗を挿入します。特に電源SWの部分は、
	R14 が無いとQ12がONにならないので必須です。
	ちなみに、C5は、ACアダプタを挿入した時、電源ONするためのものです。ソフトは、充電
	の要不要を判断し、不要なら即座に電源OFFします。
	電源部には、MOS-FET を使ったハイサイドスイッチを四箇所設けています。
	三箇所はPICから制御し、もう一つ(Q5)は、ACアダプタと電池を自動的に切換えるための
	ものです。
	Q8 ⇒ 
デジタルトランジスタ
	この FET には、秋月で手に入る IRLML6402 を使用しました。オン抵抗が51mΩと低い
	ので、普通のスイッチ以上に導通が良いです。
	IRLML6402 のゲート・ソース間の最大電圧は±12Vですが、これが扱う電圧より低いFET
	の場合は、ゲートとQ8間に、分圧するための抵抗が必要です。
	 尚、Q8には部品点数を削減できるデジタルトランジスタを使いました。邪道だと思うならば
	2SC1815と抵抗2本でも全く同様に動作します。
	下は、eneloop 充電回路です。トランジスタを用いた簡単な定電流回路にしました。
	
	電圧測定
	単四 eneloop(750mAH)を、75mA流して約10時間かけて充電します。
	一応、単三 eneloop(1900mAH)も使えるように、トランジスタだけはICの大きい 2SA1359
	を用いていますが、実際に充電出来るようにするためには、200mA 程流す必要があるので、
	R1, R3 を変更する必要があります。D7 も300mA程度は流せるものに変更します。
	ソフト側では、電圧と時間を監視して、一本当たり1.47V以上になった場合、又は12時間経過
	した場合、充電を停止するように組みました。
	PIC32MX695F512H 周りの回路は、PIC24 や dsPIC 等と殆ど変わりません。
	PIC32MX データシートより
	データシートに載っている、最も簡単な回路例ですが、PIC24 のものと同じですね。
	ビット数や性能は異なるものの、回路的には同じになると考えて良いでしょう。
	PIC32MX695F512H を選択した最大の理由は、128KB のRAMが載っているからです。
	本作では、8MHzの外付けXTALを使用して、最大40MHzで動作させます。
	
	最後に、随所にあるプルアップ・ダウン抵抗についてです。
	今回は、何気もないこの値をちょっと考えてみました。
	特に考慮する必要がない場合、一般的には10K が使われると思いますが、10本あると3.3Vで
	3.3mAも流れてしまいます。そこで、消費電流をけちって47K にしてみました。
	10Kの方が耐ノイズ性という意味では好ましいかもしれません。しかし、本作環境ではそんなに
	激しくないので大丈夫です。47Kで問題なく動作しています。
 
	