30年ぶりに復活した隊長の電子工作指令本部
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実は、これまでスーパーラジオは作ったことがありませんでした。
子供の頃は、回路の意味もよく分からないし、IFTや記事に載っているのと同じ型番のトランジ
スタは、取り外した2SC372や2SC458以外、殆ど入手出来なかったので・・。
ようやく回路を書けるようになりました。しかし、製作後、うまく放送が受信できなかったため、
1週間かけてあらゆる部分をカット&トライした結果、理解も深まりました。
結局の所、家は鉄筋のマンションという事もあり、特に電波が入りにくく、さらにどこからとも
なく飛んでくるノイズ源が多くあり、これが不調の原因だと判ったのは2週間後でした。
なので、うまく受信できない時は、回路やパーツを疑う前に、電池駆動に切換え、あらゆる
ノイズ源を断ち、窓際に行ったり部屋中をうろうろして試してみることをお勧めします。
さて、本作ではトランジスタにラジオ用の 2SC2787 を使ってみました。マルツにあります。
2SC1815(Y) でも試してみました。感度的にはさほど変わらないのですが、2SC1815 では
電波が弱い時に音割れしやすいようです。2SC2787 の方は若干ノイズが多い(というか
拾いやすい?)ように思います。総合的には(本作の回路では)2SC2787 の方が良いという
結果です。
下は、同調回路周辺です。
バリコンはありません。PICから同調周波数や発振周波数を制御するのには、バリキャップを
使用します。
昨今では、バリキャップは入手しにくくなっているようですが、今回使用した定番の1SV149 は
マルツで見つけました。今や多分ディスコン品でしょう。
PIC → DAC → アンプ → バリキャップ と接続していますが、PIC 側からノイズが混入する
と使い物にならないので、途中、CR , CRL フィルタを置いています。これにより、電圧を変化
させてもノイズは全く入らず、シームレスに移行できます。
1SV149 は、AM周波数帯で使用するために、最大8V程度の電圧をかけてやる必要がありま
すが、電源電圧ギリギリなので、フルスイングオペアンプ LMC6482AIN を使っています。
現代の定番のスーパー用バーアンテナ SL55-X
下は、局発回路周辺です。
OSC発振信号を取り出し、バッファを介してPICに入力、周波数をカウントしてバリキャップ
の電圧をDACを使って制御し、目的の周波数にロックします。
ロックといいますか、9KHzおきにDAC値のテーブルを持っているので、まずは、その値を
設定した後、微調整します。気温の変化等による周波数のズレを補正します。
局発部に施した補正値は、同調側にも適用します。本来はトラッキングを取るために、もっと
まともなアルゴリズムにした方が良いかもですが、今回はこれで済ませました。
また、テーブルの値も、放送局のある周波数以外は適当に設定しました。バリキャップに加え
る電圧は、周波数に比例していないので結構面倒です。
ちなみに、ソフト側のメニューから、各周波数のDAC設定値を微調整する事が出来ます。
下は、検波回路と低周波増幅回路周辺です。
工作ラジオの検波ダイオードといえば 1N60 が有名ですが、このダイオードはもう古く性能的
にイマイチなので、初めてラジオにショットキーバリアを使ってみました。まぁ、この回路では
バイアスが掛かっているのでシリコンでも良いとは思います。
方向がIFTの方に向いているのは、出力電圧を AGC に利用するためです。なので、波形が
反転してしまいますが、オーディオ信号としては(聴いても判らないので)問題ないというのが
定説です。。が、なんとなく受け付けないので、後ろで反転増幅するようにしました。
6石スーパーならば、ここで3石使って低周波増幅回路を組む所ですが、オペアンプを使って
いるので音質は断然良いハズです。実際聴くと、AMらしいがなかなかに良い音です。
ちなみに、C73, C74 にはフィルムコンデンサ、C75には無極性電解コンを何気に使いました。
下は、AGC を掛けている部分です。
一般的に見えますが、実はこの回路だけでは、どうがんばってもAGCは余り効きません。
昔のゲルマニウムトランジスタの頃だと、Ic の変化が増幅率を大きく変化させたので効果が
あったらしいですが、シリコントランジスタだと殆ど変化が無いという事です。
2SC1815 はhFE特性が直線だから効果ないとかよく見ますが、非直線のトランジスタを
使っても、あまり変わりません。少しマシになるような気がする程度です。ちなみに、
2SC2787 は非直線です。
R82を低めに設定し、Ic を少なめにして、なるべく効きやすくなるように設計しましたが、
それでもほんの少しだけ効いているような・・という感じです。
ある程度AGCを効かすためには、別に帰還回路を設けて二段構えにする等の対策が必要
ですが、本作では、コレで良しとしました。
尚、各部の波形を、動作検証の章で紹介しています。
子供の頃は、回路の意味もよく分からないし、IFTや記事に載っているのと同じ型番のトランジ
スタは、取り外した2SC372や2SC458以外、殆ど入手出来なかったので・・。
ようやく回路を書けるようになりました。しかし、製作後、うまく放送が受信できなかったため、
1週間かけてあらゆる部分をカット&トライした結果、理解も深まりました。
結局の所、家は鉄筋のマンションという事もあり、特に電波が入りにくく、さらにどこからとも
なく飛んでくるノイズ源が多くあり、これが不調の原因だと判ったのは2週間後でした。
なので、うまく受信できない時は、回路やパーツを疑う前に、電池駆動に切換え、あらゆる
ノイズ源を断ち、窓際に行ったり部屋中をうろうろして試してみることをお勧めします。
さて、本作ではトランジスタにラジオ用の 2SC2787 を使ってみました。マルツにあります。
2SC1815(Y) でも試してみました。感度的にはさほど変わらないのですが、2SC1815 では
電波が弱い時に音割れしやすいようです。2SC2787 の方は若干ノイズが多い(というか
拾いやすい?)ように思います。総合的には(本作の回路では)2SC2787 の方が良いという
結果です。
下は、同調回路周辺です。
バリコンはありません。PICから同調周波数や発振周波数を制御するのには、バリキャップを
使用します。
昨今では、バリキャップは入手しにくくなっているようですが、今回使用した定番の1SV149 は
マルツで見つけました。今や多分ディスコン品でしょう。
PIC → DAC → アンプ → バリキャップ と接続していますが、PIC 側からノイズが混入する
と使い物にならないので、途中、CR , CRL フィルタを置いています。これにより、電圧を変化
させてもノイズは全く入らず、シームレスに移行できます。
1SV149 は、AM周波数帯で使用するために、最大8V程度の電圧をかけてやる必要がありま
すが、電源電圧ギリギリなので、フルスイングオペアンプ LMC6482AIN を使っています。
現代の定番のスーパー用バーアンテナ SL55-X
下は、局発回路周辺です。
OSC発振信号を取り出し、バッファを介してPICに入力、周波数をカウントしてバリキャップ
の電圧をDACを使って制御し、目的の周波数にロックします。
ロックといいますか、9KHzおきにDAC値のテーブルを持っているので、まずは、その値を
設定した後、微調整します。気温の変化等による周波数のズレを補正します。
局発部に施した補正値は、同調側にも適用します。本来はトラッキングを取るために、もっと
まともなアルゴリズムにした方が良いかもですが、今回はこれで済ませました。
また、テーブルの値も、放送局のある周波数以外は適当に設定しました。バリキャップに加え
る電圧は、周波数に比例していないので結構面倒です。
ちなみに、ソフト側のメニューから、各周波数のDAC設定値を微調整する事が出来ます。
下は、検波回路と低周波増幅回路周辺です。
工作ラジオの検波ダイオードといえば 1N60 が有名ですが、このダイオードはもう古く性能的
にイマイチなので、初めてラジオにショットキーバリアを使ってみました。まぁ、この回路では
バイアスが掛かっているのでシリコンでも良いとは思います。
方向がIFTの方に向いているのは、出力電圧を AGC に利用するためです。なので、波形が
反転してしまいますが、オーディオ信号としては(聴いても判らないので)問題ないというのが
定説です。。が、なんとなく受け付けないので、後ろで反転増幅するようにしました。
6石スーパーならば、ここで3石使って低周波増幅回路を組む所ですが、オペアンプを使って
いるので音質は断然良いハズです。実際聴くと、AMらしいがなかなかに良い音です。
ちなみに、C73, C74 にはフィルムコンデンサ、C75には無極性電解コンを何気に使いました。
下は、AGC を掛けている部分です。
一般的に見えますが、実はこの回路だけでは、どうがんばってもAGCは余り効きません。
昔のゲルマニウムトランジスタの頃だと、Ic の変化が増幅率を大きく変化させたので効果が
あったらしいですが、シリコントランジスタだと殆ど変化が無いという事です。
2SC1815 はhFE特性が直線だから効果ないとかよく見ますが、非直線のトランジスタを
使っても、あまり変わりません。少しマシになるような気がする程度です。ちなみに、
2SC2787 は非直線です。
R82を低めに設定し、Ic を少なめにして、なるべく効きやすくなるように設計しましたが、
それでもほんの少しだけ効いているような・・という感じです。
ある程度AGCを効かすためには、別に帰還回路を設けて二段構えにする等の対策が必要
ですが、本作では、コレで良しとしました。
尚、各部の波形を、動作検証の章で紹介しています。
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