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 30年ぶりに復活した隊長の電子工作指令本部
最初に、NJM2367 についてです。
このICは結構デリケートで、間欠発振(一種の寄生発振)を起こし易いように思います。

1eb0986c.png beccbe4f.png 間欠発振

間欠発振を起こしていても、症状が軽い場合には実質的に特に問題ない場合もあります。
本格的に発振している場合は、次の様な症状がでて、出力電圧が設計から大きく外れたり、
取り出せる電力が低下してしまいます。

1pinの電圧誤差が大きくなる
 正常時にはリファレンス電圧と同じほぼ5Vになりますが、発振時には、5.5V等と誤差が
 仕様範囲を超えた電圧になります。
1pinの吸込み電流が大きくなる
 正常時には数十μAですが、発振時には1mAオーダーになるため、R2の両端電圧が想定外
 に高くなり、出力電圧に数ボルト以上の誤差が出てきます。
コイルから、ピーとかザーとか音がする
ボディーエフェクトがある

アプリケーションノートには記載されていませんが、5pinの引き回しが長くなると発振します。
本作では基板外の放熱板に取り付けるようになっていますが、最初は5本の配線を行っていて
それが原因で発振していました。
これを4本の配線にし、1pinへの帰還(R10&C10)を、補助基板内に実装することで解決しま
した。
NJM2367の内部ブロックを見ると、1pinと5pinは、単純にオペアンプの入力と出力が出ている
のと等価なので、配線長には注意が必要です。
普通のオペアンプを使っていたならば、最初から注意していたと思いますが、電源ICということで
意識が薄れていました。

次に、下の2種類のACアダプターを使用した動作テストです。
DSCN0522.JPG 秋月の、24V 1.9A と 12V 1A

24V 1.9A を用いた時には、2V程度で7Aまで取り出せました。(もっと超えようとすると、
アダプターの保護回路が効きます)
DSCN0505.JPG 配線も熱を持つレベルです

これは、DCコンバーターによるエネルギー変換のおかげです。
単純にいうと、10V 1A の電力を、1V 10A に変換できるということです。実際には、ロスもある
のでそこまでの性能は出ませんが、レギュレターのみを使用したエネルギーを捨てるタイプの
電源だとこうはいかないですね。

スイッチング波形です。(NJM2367 2pin)
130d49d7.png 5V 5A 時 79d5f7a1.png 無負荷時

データシート通り、70KHzですが、無負荷の時は安定していないようです。特に悪影響はない
ようですが。。

以下は、ACカップリングでの計測です。
ちなみに、無負荷とは出力端子上での事です。、自身では百数十mA程度消費しています。

DCコンバート出力(C5 4700μFの+端子の所)
52e0392d.png 5V 5A 時 c410a105.png 無負荷時

最終出力(出力端子)の波形です。どの電圧・電流でも殆どこんな感じで、変わらないです。
c555f9c3.png 5V 5A 時 d545a057.png 無負荷時

ACアダプターの出力も見てみました。(まず 24V 1.9A のやつ)
eeeb0425.png 51ecd632.png 激しすぎるので500mv/divに切換え
 
36ddd139.png 無負荷時

(次に12V 1A のやつ)
5168438b.png 0.6V 2A 時 99d595d7.png 無負荷時

次に、負荷変動測定です。
ケーブルの電圧降下の影響をなるべく受けないように、下の様にして測定しました。
セメント抵抗をショートさせて激しくON/OFFさせます。
DSCN0518.JPG DSCN0517.JPG

出力端子上での結果です。
027ae962.png 2V 1A 変化は殆ど見られません

4400d803.png 7V 3A 少し電圧が下がっています

f4f1ad49.png 5V 4A 1V位下がっています
 
出力電流が大きいと、LT3080 の入力電圧も下がり、回復に時間がかかります。
これは、DCコンバーターの特性でもありますし、回路図の章で説明したように、本作の回路の
問題も大きいです。
まぁ、こんなに大きな負荷変動で使う予定は、今の所無いので良いのですが・・。
どうしてもという場合は、LT3080 に与えているドロップ電圧を高めに設定すればよいでしょう。
その代わり変換効率は落ちます(発熱が増えます)。

次に、電圧・電流計についてです。
予想していた以上に低ノイズ、高精度に出来ました。
例えば電流計は、何も接続しない時、多少値がふらつくのではと思っていましたが、正しく0mA
を表示し続けます。そして、1Vの時に1KΩを接続すると、正しく1mAを表示し続けます。
ただ、電圧については、0Vの時は0を表示し続けますが、10Vを超えた辺りから、10~30mV
の範囲で少し値がふらついて表示されるようです。
後、たまたまかもしれませんが、手持ちの結構精度の高いテスター D731a と比較してみても、
0.5%程度の差しかありませんでした。レンジ間の誤差も小さいので、切換え前後も分からない
です。
もし、誤差が大きく出てしまった場合は、恐らく差動回路に用いている抵抗値のばらつきによる
ものでしょうから、ある程度はソフト側で修正できると思います。

最後に、発熱についてです。
本作の放熱能力には十分な余裕があります。低電圧で、最大電流5Aを超える電力を連続して
取り出したとしても、FANは60~70%程度の能力で十分です。
5V以上では、そもそもあまり発熱しません。

尚、5Aを超えると、コイル(L2,L3,L4)とメタルクラッド抵抗R29が結構熱く(50℃以上)なります。
ショットキーバリアダイオード(D2)も、結構温かくなります。
ケース底面の空気穴を、メイン基板の裏側辺りにも設けた方が良いかも知れません。

 

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