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 30年ぶりに復活した隊長の電子工作指令本部
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各VRの調整方法について説明します。

調整する時の入力電圧は、12Vより24Vの方が望ましいです(12Vでも可能ではあります)。
最大電圧と記載している箇所は、24Vの時は20V、12Vの時は8Vと読み替えてください。
また、初めて電源を入れる時は、全てのVRを絞っておきます(GND側又は抵抗値0に)。

・ドロップ電圧(VR1, VR2)
レギュレータ部(LT3080&2SA1941)の入出力間の電圧を設定します。
大きくすると負荷変動に強くなりますが、効率が悪くなります。小さくするとその逆になります
ので用途に応じて決定します。本作例では、1.7Vに設定しました(無負荷時)。

電源投入後、DCコンバート出力電圧(C8 4700μFの+端子)が、5Vである事を確認します。
また、出力端子にも5V弱の出力が出ている事を確認します。
次に、VR1 と VR3 を最大位置に回します。これだけだと、出力電圧はまだ5V弱のはずです。
そして、VR2 を徐々に上げていくと、出力電圧も上がっていきます。
これ以上上がらないという所まで上げたら、出力電圧が最大電圧になるようにVR3を少し戻し
ます。
例えば、24V入力の場合、最大21V位まで上昇するので、VR3を少し戻して20Vにします。
ここで調整表を参照して、20V出力時のQ1のエミッタ電圧を調べます。この電圧になるように
VR2 を調整します。
PU16.png 調整表

次に、ドロップ電圧が目的の電圧になるように、VR1 を調整して終了です。
後は、VR3 を回して、低い出力電圧(5V)の時と、最大出力電圧の時とで、ドロップ電圧が
ほぼ同じである事を確認します。素子のばらつきにより多少は違ってきます。

実装に誤りはないのに、うまくいかない場合は、間欠発振を起こしている可能性があります。

ファン制御(VR4, VR5)
VR4 では、ファンをONにする温度(1℃)を設定し、VR5 では、ON後の回転上昇率を設定します。

温度センサー LM35 は、1℃あたり10mVを出力しますので、例えば室温25℃の場合、0.25V
の出力が得られているはずです。まずこれを確認します。
次に、VR4 でONにする温度を設定します。ボルテージフォロア出力(IC11の7pin)の電圧が、
次式で求められる電圧になるようにします。
 7pin電圧=(設定温度/100)-0.086V
例えば、設定温度が40℃の場合は、0.314Vになるようにします。
これは、温度センサー電圧と設定温度(VR4)電圧の差を、オペアンプ(Gain1=14倍)で増幅
した時に、1.2Vになるポイントを設定している事になります。
Q4の入力が1.2V以上になれば、トランジスタがONになりFANが回り始めます(VR5が最大の時)
上昇率の設定(VR5)は、放熱板が最大温度の時のファンの回転具合を設定すれば良いです。

作例では、ONになる温度を人肌と同じ37度とし、放熱板の最大温度を50℃と想定して、実際に
50℃位なった時に、FANが最大能力の70%程度で回転するように設定しました。
この設定では、室温22℃の時に最大負荷の状態で放置すると、約1分でFANが回り出し、
3~4分で回転数が60%位で安定するので、結構ズバリだと思われます。

・基準電圧(VR6)
これは簡単です。PICのVREFが、3.3Vになるように調整するだけです。

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