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 30年ぶりに復活した隊長の電子工作指令本部
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本作での実際の TAS5717 の周辺回路は、殆ど評価キットそのままの回路となっています。
このICは48ピンですが、ピン端子の用途や接続するコンデンサ等の値は決められているものが多く、殆どの用途で評価キットのような回路になると思われます。

下図は、TAS5717 の基本な使い方です。
HR2_11.png

TAS5717 の特徴の一つに、ヘッドホン用の出力が別に設けられているという点があります。
D級アンプの出力は通常、片方GNDではないので、L/RのGNDが共通になっているヘッドホンは使えません。
TAS5717で は、スピーカー出力とは別にPMWの出力を備えており、それを内臓のドライバーアンプを利用したローパスフィルタを通してヘッドホン駆動するというのが使い方の一つとして想定されています。本作ではこの方式を採用しているので、ヘッドホンに関しては正確にはフルデジタルではないです。
ed8e9910.png 推奨回路

ちなみにこの内臓アンプは、無理に使う必要はないのですが、反転増幅回路として(+入力が接地されているオペアンプの様な)使える他、内部のチャージポンプにより作られる負電源へ接続されているので、単電源ICであるにもかかわらず、出力カップリングコンデサが不要となっています。
カップリングコンが不要という事は、音質的に有利という点もありますが、ポップノイズが発生しない(チャージ電流が流れないので)という効用に特に期待出来ます。

スピーカーとヘッドホンは同時には使用出来ず、System Control Register 2 で切り換えます。
本作では、ヘッドホンジャック(メス)に4pinタイプの物を使用していますが、LでもRでもGNDでもない第4番目のピンをジャック挿入検出に利用出来るので(通常のステレオジャックを挿入すると、GNDへ接続されるスイッチとして利用出来る)、PICのデジタル入力ポートに接続して挿入を検出しスピーカーとヘッドホンを切り換えています。

スピーカー出力のフィルタ回路ですが、TAS5717 の評価キットでは、スピーカーと並列に接続するコンデンサが記載されています。が、実際には実装しておらず、ドキュメントにも何の説明もありません。本作でも一応そのようにしています(回路と基板上に用意しているだけ)。
このコンデンサは、テキサスインスツルメンツ社のD級アンプフィルタ設計資料によると、AD Modulation 出力の場合に必要らしいのですが、評価キットの回路ではZobel 回路が付いているので要らないのかもしれません。又は、スピーカーケーブルが長くなる場合にのみ必要なのかもしれません。(要は良く分かりませんが必ずしも実装が必要というわけではなさそうです)
ちなみに、本作では、デフォルトの AD Modulation で動作させています。BD Modulation も試してみましたが、なぜか出力波形に変化が見られず、本当に切り換わっているのかどうかさえも分かりませんでしたが、特に追求せずとりあえずデフォルトのままにしました。

ソフトウェアからの制御についてですが、TAS5717 には多くのレジスタが備わっているものの、基本的にはデフォルト値のままで良いものが殆どです。
VS1053b のI2S出力のサンプルレートを48KHzに設定し、TAS5717 のリセット後に最低限設定しなければならないのは、下記2点のみ(のはず)です。
①System Control Register 2 を設定してall-channel shutdown (hard mute) を解除
②Volume Register (Master volume) がミュート(soft mute) になっているので音量を設定

しかし、実際にはこれらに加えて、Oscillator Trim Register (0x1B) を設定して Factory trim を有効にする必要がありました。
この設定は、OSC_RES ピンと DVSSO ピンの間にリファレンス抵抗(18.2K(1%))を接続していればデフォルトのままでいいはずで、本作の回路でもそうなっているのですが、、なぜかデフォルトではシャットダウンされている状態のままになってしまい動作しませんでした。原因は分かりませんが、素直に Factory trim にする事にしました。

 

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