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 30年ぶりに復活した隊長の電子工作指令本部
パターン作成も含めて設計を完全に終えました。とりあえず、回路図の方も公開しておきます。
当然ですが、まだ動作確認が済んでおりませんので参考扱いでお願いします。
⇒製作を完了し動作確認も終えました。最初に公開した回路から若干修正が入っています。
・TVDD(TAS5716のDVDD)電源部を改善
・トランスレス電源部を改善


HC004.png メイン部(PIC32、無線LAN、オーディオデコーダ(VS1053b))

HC005.png レシーバー部(USBオーディオ、DigitalAudio I/F)

HC006.png デジタルアンプ部(TAS5716(I2S Input))

HC007.png ヘッドホンバッファ部(LP Filter/Buffer)

HC008.png サブ制御部(トランスレス電源部、リモコン、電源制御)

HC009.png 電源部(6系統)

【メイン部】
メイン部は、PIC32MX695F512H を中心とした回路で、前作のInternetラジオと同様ですので、下記と合わせてご覧ください。

概要・回路図
無線LANモジュール
Internetラジオとプレイヤー

本作では、USBメモリからオーディオファイルを読み込む機能を追加するので、USBホストとして動作するようにしています。ホストなのでバスパワー(5V)を供給する必要がありますが、そこからノイズが入り込まないようにフィルタを追加しました。
フィルタといえば、MRF24WB0MB や、OLED ディスプレイの WEH001602AWPP5N00000 もかなりのノイズを発する事が判明しているので、これらの方も対策してあります。
また、これまでは通信設定やラスト情報等の保存に microSDカードを間借りするような形で使用してきましたが、本作では搭載しないので代わりに、EEPROM(32KB) の 24FC256 を設けました。
OLEDディスプレイの WEH001602AWPP5N00000 は、以前にも試しましたが、4ビットモードでは初期化が失敗しやすいようです。
今作では8ビットモードで使用してみます。

【レシーバー部】
レシーバー部の回路は、各主要チップのデータシートとほぼ同じ回路となっています。
ちなみに、USBオーディオの PCM2704C 周りにある Q9とQ10 の回路は、USBのD+ラインのプルアップ制御を行うためのものです。
PCM2704C の作例はググルと多く見付かりますが、大抵(というか見た範囲では全て)の回路ではUSBのD+ラインのプルアップ制御が行われていないようです。
USBの仕様では、ホストが接続されていない場合は D+ ラインのプルアップは行ってはいけない事になっているので、VBUS がLOに落ちた場合はプルアップを止めなければなりません。ただ、実際にはこれをやっていないからといって直ちに何か問題が起きる訳ではないとは思います。
本作では Q9とQ10 により、例えばPCとUSBケーブルをつないだままPC側の電源を落とした場合、プルアップが停止しPC側へ電流が流れる事がないようになっています。
また、データシートでは、HOSTピンを1Mでプルダウンしていますが、本回路ではデジタルトランジスタ(Q10)がプルダウン抵抗を含んでいるので省いています。

【デジタルアンプ部】
デジタルアンプ TAS5716 回りも、ほぼデータシート通りです。

HC28.png

音質に影響する部分については全て、オーディオ用途とされているものを使用し、かつ良くないとされる積層セラミック等と混用しないようにします。
C52~C55 については積層セラミックを使用していますが、PLLに影響を与えるため安定性の良い C0G クラスの物を使用しました。下手な物を使用するとジッタが増える可能性があります。
インダクタについては、東光のデジタルアンプ用インダクタ DASM1620 シリーズを使用してみました。
後、特性向上のためにGND配線を TGND、AGND、PGND の3つに分離しています。

【ヘッドホンバッファ部】
フィルタの回路としては、 フィルタ定数と帰還量を別々に設定出来るセイレンキー型のフィルタにしたい所ですが、 残念ながらセイレンキー型のフィルタでは高域のフィルタ特性が落ちるので、PWM出力のフィルタとしては余り用いられないようです。
代わりにオペアンプを二つ使って、多重帰還型と、出力段をボルテージフォロアにする事にしました。帰還がフィルタに影響しない利点もあるため、全体としては特性が向上すると見込んでいます。

TAS5716 のヘッドホン用PWM出力は、DVDD(3.3V)系から出力される PWM 信号で、実質約 3.0V 幅のパルス信号となっています。約2倍のゲインを持たせれば、50Ωのヘッドホンでも100mW に近い出力を得られます。
デジタルアンプと言えどもこの辺りはアナログなので、ノイズには注意する必要があります。
ちなみに、多重帰還型アクティブフィルタの各定数は、TI社の FilterPro を使用して算出しました。


HC016.png FilterPro での算出画面

ダイヤモンドバッファの最終段のアイドリング電流は 56mA としており、16Ωのヘッドホンで 100mW 出力した時でもA級動作となるようにしています。

【サブ制御部】
サブ制御部では、当方始めての要素が盛り沢山です。
PIC16F1823 をメインに据えて、ロータリーエンコーダをそのままPICへ接続しました。PICの内部プルアップを利用するとともに、ソフト側にてチャタリング対策を行います。もちろんこれはボリュームです。
リモコン受光モジュールも、これまたそのままPICへ接続しています。受光部には、秋月で売っている PL-IRM2161 を使おうとしていましたが、どこかで蛍光灯等で誤動作するというレポートを見たので、同じく秋月のOSRB38C9AA を使用してみました。
リモコンで電源ON/OFF出来るようにするため、主電源がOFFでも常時リモコン信号を監視しておく必要があります。このためにトランスレス電源を用い、常に PIC16F1823 へ電力を供給して動作させています。(消費電流自体は非常に少ないです)
電源制御の方法は、PIC16F1823 からソリッドステートリレー S108T02 を制御して、メイン回路へのAC100V供給自体をON/OFFする方法としました。

HC27.png ソリッドステートリレー(秋月)


尚、トランスレス電源にはコンデンサを二つ(C20とC21)使い、感電防止及び、ACラインとGNDの分離を行っています。また、C23(470uF)、R17(100Ω)と TL431 により約 30mA 程度までリプルの無い安定化した電源を供給します。常時通電している部分なので部品選定も含めてこだわりました。

PIC16F1823 は、電源ON時にはメイン側の PIC32MX695F512H と I2C で通信し、リモコンやボリュームの操作を伝達します。
また、トランスレス電源側のGNDと、メイン側のGNDを完全に分離するために、 I2C アイソレータを使用しています。(分離しなくても動作はすると思いますが、ノイズの問題や単にACライン系に接続したくなかった為です)
HC26.png 二種類ある

PIC同士の通信なので、スレーブ側にてクロックストレッチを行います。なので、SCL が双方向になっている ISO1540 の方を使用します。

【電源部】
メイン側の電源は6系統ありますが、全て安定化電源とし、ノイズレス、低歪み率化を狙います。
各レギュレターは、最大消費電力とケース内温度50℃を想定し、必要に応じてヒートシンクを取り付けます。
尚、オーディオ系の電源ラインでは、トータル約 25000uF のオーディオ用電解コンデンサを使用します。

TAS5716 から出力されるヘッドホンPWM出力は、その内部でDVDDピンから供給されているようです。
初期の電源回路では、DVDD ピンはヘッドホンアンプの電源とは分離していましたが、電源電位の差がヘッドホンアンプの入力に加わる形になるため、電源ノイズが入り込みやすくなっていました。(実際、ハムノイズが小さく入りました)
そこで、同じ系から電源を供給するように回路を変更する事で解決しました。
当初から気にはなっていたのですが、配線の引き回しでなんとかなるかなと思っていたのが甘かったようです。
まぁ、最終的には電源からのノイズは全くなくなったので良かったです。

 

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